◆原子番号3番:リチウムの密度・比重・同位体一覧表(目次)

◆リチウム元素の化学記号一覧表(003)

 リチウム元素の化学記号一覧表を以下にまとめておく。
 リチウムはリチウム充電池に代表されるように現在の経済活動を支える重要な資源の一つと言える元素じゃ。
 リチウムの基本的な概要をまずはしっかりと内容を確認しておくことが大切じゃ。

【リチウムの化学記号表】
発見者 ヨハン・オーガスト・アルフェドソン(スェーデン)
発見された年代 1817年
元素記号 Li
原子番号 3
英語表記 lithium
分類 銀白色アルカリ金属・レアメタル
原子量 6.9410
密度(kg/m³) 534(固体)
比重 0.53
融点(℃) 180.49℃
沸点(℃) 1340℃
同位体  ⁶Li(7.59%)/ ⁷Li(92.49%)/ ⁴Li
電子配置 2s¹
ヤング率 4.9GPa
主な用途 リチウム電池
リチウムイオン電池
躁うつ病の薬
航空用の軽量合金

 リチウムは、リチウム電池で知られるようにエネルギー出力密度の高い電池を作る原料ともなる元素であり素材じゃ。
 リチウムの密度は水の約半分程度。
 比重も軽くリチウム単体ではすぐに化学反応を示すため、金属として単体で利用することができない点もひとつのポイントじゃ。
 また一部の薬剤には「炭酸リチウム」が使用されており医学の分野でもリチウムの研究は進められておるのじゃよ。

◆原子番号3番:リチウムの構造を学ぼう

 原子番号3番のリチウムは地球で確認されている金属の中では最軽量の鉱物じゃ。元素周期表におけるリチウムは1族・第2周期元素として配置されておる。

リチウムの原子量・密度・化学記号【画像】

 第1族の金属はアルカリ金属に分類されリチウムはアルカリ金属の特性とも言える+1価のイオンになる性質をもっておる。

 以前はそれほど認知されていなかったリチウムは1980年代に入り一般家庭にも広く知られる物質名となった。
 その最たる原因は「リチウム電池」の登場が最大の原因じゃ。
 リチウム電池の登場は、それまで大きな注目を集めていた「ニッカド電池」との容量・サイズ・エネルギー密度・重量エネルギーなど全ての性能において大きく上回る性能を発揮したため大きなインパクトとなった。
 そして更に1990年代にはいるとリチウム電池の幾つかの欠点を克服した「リチウムイオン電池」が登場し更にリチウムの知名度が跳ね上がる事になる。

 今では携帯電話からPCのバッテリーまでとても身近に多くのリチウムイオンバッテリーが普及しておる。
 しかし充電池の技術がまだ乏しかった当時では、リチウムは大きな技術進展に貢献した素材であったのじゃよ。

◆リチウムイオン電池の登場で広く知られる鉱物となる

 アルカリ金属のリチウムは原子番号が3番。原子番号1番の水素と原子番号2番のヘリウムは気体であり金属元素ではないのぉ。

 この事からも原子番号3番のリチウムは「金属元素」の中では宇宙の元素の中で最も軽い元素であり大容量の電気を保持することが可能な「リチウム電池」として既に広く実用化されておった。

 リチウム電池が主に使用されておったのは比較的大きな電力を必要とするカメラやポータブルタイプの電気工具じゃったのぉ。

 これらは1次電池(いわゆる使い捨てタイプ)じゃったが、1990年代に入り発火の危険性のある金属リチウムを使用せずに「リチウムイオンの電極」を使用する2次電池が開発され瞬く間に市場に広がっていったのじゃ。

 現在のノートパソコンやミニパソコン、そして携帯電話などの電池の多くはリチウムイオン電池を採用しておるのは、リチウムイオン電池が大容量、かつ軽量であるという大きな特徴を持っておる為なのじゃな。

◆リチウムイオンバッテリーの寿命は何年くらい?シンプル構造の優れもの

 リチウムイオンバッテリーの寿命はどのくらいもつのだろうか?
 今では一家に1台はあるとされるノートパソコン、そして子供用の携帯電話なども登場し一人一台となりつつある携帯電話。
 これらの電源として使用されている電池はリチウムイオンバッテリーじゃ。
 以前は充電池と言えば「ニッケルカドミウム充電池(Ni-Cd)」「ニッケル水素充電池(Ni-H)」が定番であったのじゃが、リチウムイオン充電池の登場により市場は大きく変化したのぉ。

◆寿命は平均で3年~5年程度

 尚、このリチウムイオンバッテリーの寿命は平均で3年~5年以上の使用が可能であると言われておる。

 リチウムイオンバッテリーの最大の特徴は、電池の容量を使い切きる(放電)ことができなかった場合でも、充電を途中から再開できる点にある。
 従来の充電池では、電池容量が残っている状態で充電を行うと「メモリー効果」と呼ばれる残量に対する容量分の充電がなされ、容量が低下する現象が見られたがリチウムイオンバッテリーにはメモリー効果がほとんどない。

 また、充電時にはリチウムイオンがマイナス極へ、放電時にはリチウムイオン電子がプラス極へ移動するシンプルな構造が寿命を大きく伸ばす要因ともなっておるのじゃよ。

◆医療現場では炭酸リチウム(Li2CO3)が治療薬として活躍

 医療の現場でリチウムがどのように活躍しておるのかについてもチェックしておくとしよう。
 医療現場においてリチウムが使用されておるのは「炭酸リチウム(Li2CO3)」と呼ばれる成分で、主に「躁うつ病」「統合失調症」などの治療の際に使用されておるのが現状じゃ。
 炭酸リチウム塩が初めて医療の現場で使用されるようになったのは1954年のこと。
 医療への応用に至る発見のきっかけは医学者で精神科医でもあるオーストラリア出身の「ジョン・ケイドがモルモット」による躁うつ病の研究中に偶然発見されたとされておる。

◆炭酸リチウム塩に鎮静効果があることを発見

 ジョンケイドは当時、躁うつ病の原因物質に「尿酸」が関与している可能性を感じながら研究を続けていたとされておる。

 しかし、尿酸に含まれる「炭酸リチウム塩」のみを投与した際に鎮静効果が得られたことを発端に、尿酸そのものが鎮静作用をもたらすのではなく、尿酸に含まれる炭酸リチウム塩に鎮静効果があることを突き止めたとされておる。

 炭酸リチウムの医療現場での治療は現在も「リチウム中毒」などの複数の副作用など様々な問題を抱えてはおるが躁うつ病や統合失調症の治療に欠かせない原料となっておるのじゃよ。

 炭酸リチウムを使用する治療における副作用には以下のような症状が該当するとされておるのじゃよ。

参照サイト⇒http://akimichi.homeunix.net

【リチウム中毒~引用~】
 リチウム濃度が1.2mEq/Lを超えると中毒症状が出現しやすくなるが、維持療法では 0.8 mEq/L程度でも出現
【原因】
◆多量服薬
◆腎機能低下
◆脱水
◆塩分制限
【症状】
初期症状は構音障害、運動失調、粗大振戦などである。後期の症状としては、意識障害、ミオクローヌス、昏睡など。
◆意識障害
◆深部腱反射亢進
◆運動失調
◆痙攣発作
◆昏睡
◆合併症
◆尿崩症

◆リチウムの価格相場の高騰は経済市場に大きな影響を与える

 リチウムは地球上の金属の中では埋蔵量の比率は少ないとされるものの生産量が比較的多い金属じゃ。

 しかしリチウムの需要が非常に高くなった現在、リチウム鉱物の価格が軒並み高騰化しておる。
 最初に解説したリチウムの分類項目をチェックすると解る通りリチウムは「アルカリ金属類」に属する「レアメタル」に分類されておる。
 21世紀に入りレアメタルの経済市場の争奪戦は特に激しくなり一部の国がレアメタルをほぼ独占しつつある経済事情もリチウムの価格高騰を招いている要因となっておる。

◆鉱物資源の依存度が高い日本の不安

 尚、世界中に点在する塩湖には大量のリチウムが埋蔵している事は既に確認されておる事実じゃ。

 中でもボリビアの「ウユニ塩湖」には地球上に存在するリチウム資源の約50%近くが埋蔵されておることが知られておる。
⇒ウユニ塩湖の地図とリチウム埋蔵量の解説はこちら
 しかし現在はボリビア政府の開発許可の問題や塩湖からのリチウム資源の採取などに課題が残っておるため、従来通りの鉱物資源からの生産が主流となっておる。
 その為、リチウム価格相場がどの価格帯で落ち着いてくるのかについて注視しておくことも大切じゃのぉ。

 日本は島国でもあり鉱物資源の依存度が高い傾向にもある為、リチウム価格の高騰は日本経済市場に大きな影響を与える可能性もあることを覚えておくことじゃ。

◆世界最大のリチウム埋蔵量を誇るウユニ塩湖の壮観な景色

 世界最大のリチウム埋蔵量を誇ると推測されている場所として注目を集めている場所として「ウユニ塩湖」と呼ばれる湖があるのをご存知じゃろうか。

 ウユニ塩湖は「ボリビア」の西側、「南米チリ」との国境近くにある湖で標高が平均で4000M近い位置に広がる「アルティプラーノ」と呼ばれる高原地帯にある。
 ウユニ塩湖という名前からも解る通り、この湖は塩が大量に含有されている湖で見渡すかぎり一面が雪景色に見えるほど白い塩で満たされた景色が広がっておるのが大きな特徴じゃ。
 リチウムイオンバッテリーの需要は今後更に増加していくのは明らかであり、このウユニ塩湖からのリチウムの採掘が今後のテクノロジー分野の大きな成長にも影響を与えると考えられておるのじゃよ。

◆鉱物資源の確保をすすめる中国

 日本にもこんな資源があったらいいのにね。

 そうじゃのぉ、確かに日本は国土面積も大きくはないし資源も比較的乏しい国に入る。

 しかし技術力を提供する形で様々な国と協力し資源の採掘や製品化を実現することで双方が協力し合いながら経済活動を成り立たせている部分もあるのじゃ。

 ウユニ塩湖では、塩湖からリチウムを効率的に採掘する技術力が必要となり今現在はまだ研究段階の部分も多いため「日本」「フランス」、そして「中国」「ロシア」の企業が採掘権の獲得を目指して活動しておるのじゃ。
 尚、鉱物資源の採掘権の確保に関しては中国が国家プロジェクトとして活発に活動を行なっており、中国国内だけでなく多くの鉱物資源産出国の採掘現場や港の整備を行う形で将来的な権利を確保しつつあるのが現状じゃ。
 その為、今後はリチウムに限らず多くの鉱物資源は中国からの輸入に頼らざるおえない形になってくるじゃろう。

 鉱物資源の確保?う~ん、ちょっとよくわかりづらいけれど、日本も鉱物資源の確保を頑張った方がいいような気がするね。

 うむ、確かにそうじゃのぉ。但し日本でも幾つかの大手企業が将来の資源の枯渇問題を懸念し世界的に採掘権利の確保を目指して経済活動を広めておるのじゃよ。