◆水素電池の原理と化学反応の仕組み

◆水素電池の原理を学習しよう!

 ねぇ博士~。自動車のバッテリーとか携帯の電池にも水素燃料電池が使われているって本当?

 うむ、我々の私生活において馴染み深い製品のひとつに「水素燃料電池」があることは確かじゃのぉ。
 水素燃料電池は水素の化学反応を上手に利用した製品のひとつじゃ。
 ポンちゃんが言うとおり、水素燃料電池はハイブリッドカーの充電池に使用されていたり、携帯電話の充電池や近年は多く見かけるようになった「エネループ」などの2次電池にも多く使用されておる。
 携帯に関してはリチウムイオン電池の方が主流となっておるがのぉ。

※豆知識:2次電池=充電して使用できる電池のこと

◆ニッケル水素電池の利点と欠点

 Panasonicやソニーやサンヨーはニッケル水素電池シリーズを多く販売しているよね。僕も持ってるよ。何度も充電して使えるから使い捨ての電池よりも節約できてるかなぁって思うよ。

 うむ、繰り返し利用が可能となっておるニッケル水素電池は電池内の正極に「水酸化ニッケル」を使用し、負極に「水素吸蔵合金」を利用した蓄電池じゃ。
 尚、、電解液には「濃水酸化カリウム水溶液」が用いられておる。

 ニッケル水素電池は従来の乾電池タイプの充電池としては最も広く普及しておる蓄電池であると言えるじゃろう。
 家電量販店や携帯ショップ、本屋などでもニッケル水素充電池は販売されておる為、誰もが一度は目にしたことがあるはずじゃ。

 尚、ニッケル水素電池が普及する以前は「ニカド電池」(ニッカド電池)と呼ばれるニッケルとカドミウムを電極に使用する充電池が普及していた時代もある。
 ニカド電池の登場は使い捨て電池が主流であった当時は画期的な商品として一躍人気商品となったのじゃが、電極に使用されておるカドミウムが毒性を持つ元素であることから環境や人体への危険性が懸念されておった経緯がある。
 そのような中、環境汚染や人体への危険性の少ない水素を電極に使用した水素蓄電池が登場した事によりここまで広くニッケル水素電池が普及するに至ったという訳なのじゃ。

 ニッケル水素電池は環境にやさしいってこと?
 何だかいいとこばかりだね。

 ニッケル水素電池はニカド電池と比べると環境面に関する安全性が高い点が大きな利点であることは確かじゃ。しかしニッケル水素電池は自然放電量が多く、過放電すると電池そのものの寿命が一気に短くなってしまうという致命的な欠点もある。
 しかし、現在は製造技術の進歩によって自然放電を抑える技術が高くなり、1000回以上の繰り返しの充電し仮に3~5年程度放置した場合でも容量が大きく減少しないニッケル水素電池の宿命とも呼べる弱点を克服した蓄電池も製品化されてきておるのじゃよ。

◆ニッケル水素電とリチウムイオン電池の用途

 蓄電池と言えばノートパソコンや携帯電話の充電池に使用されているリチウムイオン電池もあるけどリチウムイオン乾電池って見ないよね。

 うむ、リチウムイオン電池は破裂しやすい欠点がある為、乾電池のように単体で製品化するには危険性が高いという問題点がある。
 実際にノートパソコンなどに使用されている「6セル」「8セル」などと記載されているバッテリーは、内部に乾電池が6セルなら6本、8セルなら8本入っており更にしっかりと外部から補強された状態で一つのバッテリーとして使用されておる。
 また携帯用のリチウムイオン電池は熱に強い素材でがっちりとコーティングされており、電池型ではなくプレートタイプとなっておるのぉ。
 このように乾電池タイプの単体の電池として使用するにはリチウムイオン電池は容量は大きいものの、ニッケル水素電池の方が適しておる為、乾電池タイプの蓄電池はニッケル水素電池が主流になっているという訳じゃな。

 そういう事だったんだね。でもさ、どうして水素が電池の中で電気を生むんだろう?なんだか不思議な世界だなぁ。

 そうじゃのお、まず水素燃料を考える場合には「電気分解の仕組み」を覚えておくことが大切じゃ。

 電気分解の仕組み?

◆水素電池の中でおきている化学反応の仕組み

 水素電池が電気エネルギーを生み出す原理は「水の電気分解」の仕組みを理解するとわかりやすいかもしれんのぉ。
 まず水は水素原子と酸素原子が化学結合した「水分子」であることを覚えておるかのぉ。
 水の電気分解とは、この水分子を「水素」「酸素」に分解して取り出すことを言うのじゃ。
 じゃから、水素、もしくは酸素が必要な場面では、水分子を電気分解することで水素や酸素といった物質を取り出すことができることになるのぉ。

 なるほど~。ちょっとわかりやすいかも。でもどうして何にもないところに電気がうまれてくるんだろう?

 水素電池の中では水の電気分解と全く逆の作用が働いてる。
 これは、水素と酸素が化学結合を起こすことで「水」を生み出しているということじゃ。
 尚、化学結合が発生する際には、分子とともに「電気エネルギー」が生み出されることも確認されておる。
 この時に発生するエネルギーが水素電池のエネルギーという訳じゃ。

 電池の中ではそんな化学反応がおきながら電気を生み出していたんだね。すごいや!